脳のすべて

脳のはたらきがこの世の中を作り出している

脳の老化

脳細胞は、一度死滅すると再生しない。

近年、これまでの定説を覆す研究結果が発表されていて、脳の寿命も身体と同様、健康な働きを維持したまま延ばしたり、知的活動で活性化することが可能なのだとか。

人の身体は、老化から逃れることはできず、最も自覚しやすい老化現象といえば、老眼や白髪などで、体の臓器だと、肝臓や腎臓の機能が悪化すれば、血液検査の数値でわかります。

しかし、脳の老化は、なかなかわかりずらく、その働きぶりが数値で示せないため、異常が顕在化するのに時間がかかります。

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脳の老化に早めに気づくためのヒントとなるのは「変化」で、それまでの暮らしぶりや仕事ぶりに比べて、違う「何か」を見逃さないこと。

たとえば、なぜかイライラする、眠れなくなる、外出がおっくうになる、趣味に楽しみを感じなくなる、ど忘れが増える、同じことを何度も聞くようになる、などのちょっとした違和感や、頭痛や胃痛の場合もあります。

残念ながら、どういう変化が現れるのかは、個人の人生や置かれた環境によって異なるので、すべての人に当てはまるというわけでもなく、その変化を判断するには、学校や会社や家庭で担ってきた役割を、変わらずに果たせているかどうか確かめること、そして、これまでの生活と比較するのが一番の方法となります。

そうした変化に真っ先に気づくのは、たいてい自分自身なのですが、そこで気づいたとしても、その分よけいに頑張ってしまったり、いずれ元に戻るだろうと軽く考えがちで、都合の悪いことは否認しようとするのが、人間の正常心理なのです。

脳の老化は、次の4段階に分けて仕組みを知り、それぞれに予防方法を考えます。

  • 身体全体の老化
  • 脳の血管の老化
  • 脳の神経細胞の老化
  • メンタルの老化

心の不調は身体に現れるもので、身体が健康でなければ、精神の健康を保てないのもまた事実です。 したがって脳の寿命を延ばすには、身体の寿命が先に尽きないことが大前提で、身体全体の老化予防なしに、脳の老化予防はありえません。

全身にくまなく酸素と栄養を運ぶ血管の年齢は、身体の年齢と脳の年齢に直結します。 管から脳の神経細胞へ酸素を無限に行きわたらせることが可能になれば、脳の寿命を延ばすこともできるはずです。