音楽や多言語を操るバイリンガルの人の脳は、そうでない人の脳と比べ効率よく動くことが調査で明らかになったのだそうです。
カナダのベイクレスト・ロットマン研究所が実験を行った調査によれば、音楽家やバイリンガルの人たちを対象に、この類では初となる脳の画像検査を用いて、脳のどの部分が働いているかを調べたのだそうです。
すると、音楽家やバイリンガルの人はこれまで「電話番号を覚える」「指示の手順を覚える」「暗算をする」などといった情報を一時的に覚えておく「ワーキングメモリ」を使ったタスクが得意とされていたようですが、脳のネットワークがどのように働いてこのような動きを支えているのかについての詳細は特定されていませんでした。
調査は「音楽家だが1つの言語のみ話せる人」「音楽家ではないがバイリンガルの人」「音楽家でもバイリンガルでもない人」という3つのカテゴリーの人たちに2種類のタスクを行ってもらったのだそうで、この調査結果からは、楽器や言語の習得が、個人が脳のどのネットワークを使用するか、そして脳がどう機能するかを形作る際に影響することが示唆されたのだそうですよ。
まだまだ人間の脳には未知数な部分が多く、このような研究や調査によって、仕組みなどがわかっていくのは楽しいですよね。